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学習塾を開くにあたっては、特別な許可・認可は必要ない。
最初は、自宅の一室を教室として使って始めてもいいのだ。
学習塾は、ほとんどお金をかけずに始めることができる商売で、もしかしたら、こんなに簡単に、元手がいらずに始められる商売は、ほかにないかもしれない。
ひと口に学習塾と言っても、その規模、教える内容、指導スタイルは千差万別である。
1.ターゲット層と入塾動機を考える
学習塾のターゲット層を決まるときは、自分は「小学生対象、中学生対象、高校生対象なのか」、「英会話専門なのか」をはっきりさせると、ターゲットを把握しやすくなります。
ターゲットの年齢・保護者の平均所得・職業などの視点から、具体的にターゲットを想定しましょう。
ターゲット層が決まったら、それらの人が学習塾にどのような目的で入塾するのか、「入塾動機」を考えましょう。
「駅から近い」「日曜日に営業している」「授業が上手い」「しっかり説明してくれる」など、立地、営業時間、技術、会話力など、生徒・保護者さんの利用動機は様々です。
2.指導内容を考える
学習塾の指導内容は、何を重点的に教えるかによって、大きく3つに分けられる。
(1)1つめは、学校の教科書をもとに指導し、学校の授業で理解できなかったところをわかりやすく解説し、子供たちが学校の勉強についていけるようにする「補習塾」。
(2)2つめは、教科書の内容はもとより、それよりもレベルの高い知識を教え、常に受験を意識しながら、それぞれの子供たちが目標としている中学や高校に合格させるための指導を行う「進学塾」。
(3)3つめは、補習塾と進学塾の両方の役割を担う「総合塾」である。
開業するにあたり、何を重点的に指導していくのか、明確にしておく必要がある。
3.指導スタイルを考える
学習塾は、その指導スタイルから、一斉指導と個別指導に分けられる。
一斉指導は、10人でも、多ければ20~30人でも一度に指導することができて、教える側から見れば効率的だが、黒板を使っただけの指導で、そこにいる生徒全員を理解させるには相当な指導力が必要となる。
これに対し、個別指導は、1人ひとりの実力に応じてマンツーマンでキメ細やかに指導することができるのだが、1度に指導できる生徒の人数は限られてしまい、月謝収入の面からみれば効率が悪くなる。
どのような指導スタイルがいいのか、今までの自分の事業経験、採算面、成績を上げるためにはどう教えるのがベストなのか、明確に決めておく必要がある。
その他、「eラーニング」と言われるインターネット・イントラネット等のネットワークを活用した学習塾のスタイルもあります。
ターゲット層や入塾動機、学習塾のポジショニングを検討し、より具体的にコンセプトをまとめておきましょう。
以下について書き出しておくと、コンセプトが整理できます。
個人で運営すれば、自分が思うようなカリキュラムをつくって、授業時間や授業曜日、授業回数、指導科目とその内容、そして毎月の月謝も自由に決めて運営していくことができる。しかし、自分1人の力で塾を開業するのは不安だという人や、その運営のノウハウを誰かに頼りたいと思うなら、フランチャイズに加盟する方法もある。
フランチャイズに加盟すれば、その本部が塾経営のノウハウを継続的に教えてくれ、全国一律の塾名を使用でき、生徒募集の時期になると大々的にテレビコマーシャルもしてくれ、新聞や教育雑誌などに宣伝をのせてくれます。
しかし、フランチャイズに加盟するには、塾によっても違いはあるが、数百万単位の加盟金が必要となり、加盟後は月謝に対するロイヤリティが必要になります。また、教材も指定されたものを購入する必要もあります。
事業開業後の展望も踏まえ、自分のやりたいこと、資金面など多角的に考えておく必要があります。
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